
「働きながら年金を満額もらう方法、知っていますか?」
65歳を迎え、「年金を受け取りながらも収入を得たい」と考える人は多いでしょう。しかし、働き方によっては年金が減額されることがあるため、注意が必要です。厚生年金に加入するかしないか、収入をどこまで抑えるかによって、受け取れる年金額は大きく変わります。では、どうすれば65歳以降も満額の年金をもらいながら働くことができるのでしょうか?
本記事では、在職老齢年金の仕組みや働き方の選択肢をわかりやすく解説し、年金を減らさずに収入を得る方法を詳しく紹介します。将来の生活設計を考えるうえで、知っておくべきポイントを押さえておきましょう。
●この記事を読んでほしい人
- 65歳以降も働きたいが、年金が減るのは避けたい人
- 年金を満額受け取れる働き方を知りたい人
- 収入を増やしながら将来の生活設計を考えたい人
●この記事を読むメリット
- 65歳以降も年金を満額もらえる働き方がわかる
- 在職老齢年金の仕組みを理解できる
- 厚生年金に加入するかどうかの判断基準がわかる
- 収入と年金のバランスを取るための具体策を学べる
- シニア世代に適した仕事の選び方を知ることができる
年金と収入の両立は、賢く働くことで可能になります。自分に合った働き方を見つけ、老後の生活をより安心で充実したものにしていきましょう。
65歳以降に働くと年金はどうなる?

年金と給与の関係を理解しよう
65歳以降も働く場合、「年金を受け取りながら給与をもらえるの?」と疑問に思う人は多いでしょう。結論から言うと、基本的には年金と給与の両方を受け取ることは可能ですが、条件によっては年金が減額されたり、一部支給停止になることがあります。その仕組みを理解しておくことが大切です。
在職老齢年金のルールとは?
働きながら年金をもらう場合、特に関係してくるのが「在職老齢年金制度」です。この制度では、65歳以上で厚生年金に加入している人の給与と年金の合計額が一定の基準を超えると、年金の一部が支給停止される仕組みになっています。
具体的には、以下のルールがあります。
- 給与(月収)+年金(月額)が 50万円を超えると、超えた分の半分が年金から減額 される
- 50万円以下なら年金は満額支給される
例えば、年金月額が10万円で給与が40万円の場合、合計50万円なので年金は全額もらえます。
しかし、給与が55万円の場合、合計65万円となり、50万円を15万円超えます。この超過分の半分(7万5,000円)が年金から引かれるため、10万円だった年金は2万5,000円に減額されてしまいます。
厚生年金に加入しているかどうかがカギ
この減額のルールが適用されるのは、「厚生年金に加入している場合」のみです。もし厚生年金に加入せずに働くなら、このルールの対象外となり、給与がいくら高くても年金は減額されません。
そのため、65歳以降に働く際は、厚生年金に加入するかどうかが非常に重要なポイントになります。パートやアルバイトなど、加入条件を満たさない働き方を選べば、年金を満額受け取りながら収入を得ることが可能です。
65歳以上の「在職定時改定」で年金が増える?
もう一つ、知っておきたいのが「在職定時改定」という仕組みです。2022年4月から導入され、65歳以上で働いて厚生年金に加入している場合、毎年10月にそれまでの納付実績が反映されて、年金額が増える仕組みになりました。
これは、以前は「退職しないと年金額が増えない」ルールだったのを改正し、働きながらでも年金額が少しずつ増える ようにしたものです。つまり、在職老齢年金で年金が一部カットされたとしても、長く働けばその分、後々の年金額が増えるというメリットもあるのです。
どんな働き方が最適かを考えよう
65歳以降に働く場合、「厚生年金に加入しても問題ない働き方」か「厚生年金に加入せずに満額年金をもらう働き方」かを考えることが大切です。どちらが自分の生活スタイルに合うのかを、収入や将来の年金額と照らし合わせて決めるとよいでしょう。
在職老齢年金制度の仕組みとは?
65歳以降に働きながら年金をもらう場合、多くの人が影響を受けるのが「在職老齢年金制度」です。この制度は、給与と年金の合計額が一定の基準を超えると、年金の一部または全部が支給停止される仕組み です。「せっかく年金をもらえる年齢になったのに、働くと減ってしまうの?」と驚く人もいるかもしれませんが、仕組みを理解すれば対策が取れます。
在職老齢年金の基本ルール
在職老齢年金制度には、65歳未満と65歳以上で適用されるルールが異なります。ここでは、65歳以上のルールに絞って解説します。
- 対象者:65歳以上で厚生年金に加入しながら働く人
- 基準額:給与(標準報酬月額)+年金(老齢厚生年金)の合計が月50万円を超えるかどうか
- 支給停止額の計算方法:50万円を超えた額の1/2が年金から減額される
たとえば、次のようなケースを考えてみましょう。
給与(月額) | 年金(月額) | 合計額 | 超過分 | 支給停止額 |
---|---|---|---|---|
40万円 | 10万円 | 50万円 | 0円 | 0円 |
55万円 | 10万円 | 65万円 | 15万円 | 7万5,000円 |
60万円 | 15万円 | 75万円 | 25万円 | 12万5,000円 |
この表のように、給与と年金の合計が50万円を超えた場合、超えた分の半額が年金からカット されます。
在職老齢年金の適用対象外になるケース
「年金が減るのは困る…」という人は、以下の条件に当てはまる働き方を選ぶことで、在職老齢年金のルールの影響を受けずに済みます。
- 厚生年金に加入しない働き方を選ぶ(パート・アルバイト、自営業、フリーランスなど)
- 給与と年金の合計額が50万円以下になるように調整する
たとえば、パートやアルバイトで週20時間未満の勤務かつ月収88,000円未満 で働けば、厚生年金に加入する必要がなくなり、在職老齢年金の影響を受けずに年金を満額もらえます。また、自営業やフリーランスなら厚生年金の加入義務がないため、どれだけ収入を得ても年金が減ることはありません。
「在職定時改定」で将来の年金額が増えるメリットも
65歳以上で厚生年金に加入して働いている場合、毎年10月に「在職定時改定」が行われ、年金額が増額される仕組み があります。
たとえば、標準報酬月額20万円で1年間働いた場合、年間で1万3,000円ほど年金が増える といった形です。「働きながら少しずつ年金を増やす」という視点も、長期的な老後の収入を考えるうえでは重要なポイントです。
自分に合った働き方を選ぶのがポイント
在職老齢年金のルールを理解しておけば、「働いた分だけ収入が増えるのか」「年金を減らさずに働くにはどうすればいいか」が見えてきます。給与と年金のバランスを考えながら、自分に合った働き方を選びましょう。
65歳以降の所得制限とその影響
65歳以降も働きながら年金を満額受け取りたい場合、「所得制限」 の仕組みを理解しておくことが大切です。所得が一定の基準を超えると、年金が一部減額されたり、税負担が増えたりする 可能性があります。どのような制限があるのかを把握して、賢く対策を立てましょう。
65歳以降の所得制限の基準額は?
65歳以上の年金受給者が働く場合、所得制限の基準は「月額50万円」です。この50万円には、以下の収入が含まれます。
- 給与収入(標準報酬月額):会社員として働く場合の給与
- 老齢厚生年金(月額):受け取る厚生年金の金額
この合計額が 50万円を超えると、その超過分の半額が年金から減額される 仕組みになっています。
たとえば、次のようなケースを見てみましょう。
給与(月額) | 老齢厚生年金(月額) | 合計額 | 超過分 | 年金の支給停止額 |
---|---|---|---|---|
40万円 | 10万円 | 50万円 | 0円 | 0円 |
55万円 | 10万円 | 65万円 | 15万円 | 7万5,000円 |
60万円 | 15万円 | 75万円 | 25万円 | 12万5,000円 |
給与と年金の合計額が50万円を超えた分の半分が、老齢厚生年金からカットされる 仕組みです。これを知らずに働いてしまうと、「思ったよりも年金がもらえない!」という状況になってしまいます。
厚生年金に加入しなければ所得制限なし
所得制限を気にせず、満額の年金を受け取りたい場合は、厚生年金に加入しない働き方を選ぶ のがポイントです。
具体的には、次のような働き方を選ぶと、年金の減額を回避できます。
- パート・アルバイト:週20時間未満、月収88,000円未満 の働き方を選ぶ
- 自営業・フリーランス:厚生年金に加入しないため、収入がいくら増えても年金に影響なし
厚生年金に加入しなければ、給与が高くても年金の支給停止はありません。年金を減額されずに収入を得るなら、フリーランスや自営業の道も検討してみるとよいでしょう。
所得制限がかかると税金や健康保険も変わる
所得制限による影響は、年金の減額だけではありません。収入が増えることで、税金や社会保険料の負担も増える 可能性があります。
- 所得税・住民税の増加:年金と給与を合算した課税所得が増えると、税負担が大きくなる
- 健康保険料の変動:厚生年金に加入しない場合、国民健康保険の保険料が所得に応じて高くなる可能性あり
- 確定申告が必要になるケースも:年金以外の収入が20万円を超えると確定申告が必要
このように、65歳以降に働く場合は、「手取り額がどれくらいになるのか?」 を事前に計算しておくことが重要です。
年金を減らさずに働くためのポイント
所得制限の影響を最小限にするためには、以下のような工夫が有効です。
- 月収50万円以内に収める働き方を選ぶ
- 厚生年金に加入しないパートやフリーランスの働き方を検討する
- 年金と給与のバランスを見ながら、最適な働き方を考える
65歳以降の所得制限をうまくコントロールすれば、年金を減らさずに、安定した収入を確保することが可能 です。どのような働き方がベストか、自分のライフスタイルに合わせて考えてみましょう。
年金を減らさずに働くには?

厚生年金に加入しない働き方を選ぶ
65歳以降も年金を満額受け取りながら働きたいなら、厚生年金に加入しない働き方を選ぶ のがポイントです。厚生年金に加入すると「在職老齢年金」のルールが適用され、給与と年金の合計額が50万円を超えると年金が一部支給停止になる可能性があります。そのため、厚生年金に加入しない働き方を選べば、この影響を受けずに済みます。
厚生年金に加入する条件とは?
そもそも、どのような働き方をすると厚生年金に加入しなければならないのか を知っておきましょう。会社に雇用される場合、次の条件をすべて満たすと厚生年金に加入することになります。
- 週20時間以上働く
- 月収88,000円以上(年収約106万円以上)
- 勤務期間が2カ月以上
- 学生ではない
この条件を超えなければ、厚生年金に加入しなくても働くことができます。
厚生年金に加入しない働き方の選択肢
厚生年金に加入しない働き方には、いくつかの選択肢があります。
- パート・アルバイト(労働時間を抑える)
- 週20時間未満、または月収88,000円未満に調整すれば厚生年金に加入せずに働ける
- 短時間勤務の仕事なら、年金を満額受け取りながら収入を確保できる
- フリーランス・自営業
- 自分で仕事を請け負う形なら、厚生年金に加入しないため、どれだけ稼いでも年金が減額されることはない
- スキルや経験を活かした仕事(ライター、講師、コンサルタントなど)が人気
- シルバー人材センターの活用
- 地域ごとにあるシルバー人材センターでは、短時間の仕事が多く、厚生年金に加入せずに働ける
- 高齢者向けの仕事が中心なので、無理なく働けるメリットがある
- 派遣社員で短時間勤務
- 企業に直接雇用されるのではなく、派遣社員として働けば、契約次第で厚生年金の加入を避けられる
- 自分の希望する勤務条件で働けることが多い
厚生年金に加入しない働き方の注意点
厚生年金に加入しないことにはメリットがありますが、デメリットもあります。
- 厚生年金を払わない分、将来の年金額が増えない
- 健康保険が国民健康保険になるため、保険料が上がる可能性がある
- 勤務時間や収入の制限があるため、希望の仕事が見つかりにくい場合がある
65歳以降に働く際は、「厚生年金に加入しないことで得られるメリット」と「長期的な収入の安定」を天秤にかけながら、自分に合った働き方を選ぶのがポイントです。
月収50万円以下に抑える工夫
65歳以降も年金を満額受け取りながら働くためには、給与と年金の合計額を50万円以下に抑えることが重要です。このラインを超えてしまうと、在職老齢年金のルールが適用され、超過分の半分が年金から差し引かれてしまいます。とはいえ、「収入を減らすのはもったいない」「できるだけ働きたい」という気持ちもあるはずです。そこで、収入を調整しつつ、賢く働く方法を紹介します。
給与を調整する働き方を選ぶ
収入をコントロールしながら働くには、次のような方法が考えられます。
- 労働時間を調整する
- 月収が50万円を超えないように、シフトを調整する
- フルタイムではなく、週3~4日勤務にすることで収入を抑えられる
- 業務委託契約や短時間勤務を活用し、柔軟に働く
- 賞与(ボーナス)を考慮する
- 在職老齢年金の計算には「月収」と「賞与(ボーナス)」が含まれる
- 年間のボーナスを抑えたり、分割してもらうことで影響を減らす
- ボーナスの多い仕事ではなく、月給ベースの仕事を選ぶのも手
- 高額な給与の仕事は厚生年金なしの形態で働く
- フリーランスや業務委託契約なら給与としてカウントされないため、制限を超えずに収入を得られる
- 企業と直接雇用契約を結ぶのではなく、請負契約で仕事を受ける
副業や年金以外の収入で補う
給与を50万円以下に抑える工夫をしながら、他の収入源を増やす方法もあります。
- 自営業・フリーランスを活用する
- 厚生年金に加入せずに収入を得られるため、いくら稼いでも年金には影響なし
- スキルを活かしてコンサルティング、ライティング、講師業などを行う
- 投資や資産運用で補う
- 株式投資や不動産投資なら、給与とは別の収入源として活用できる
- NISAやiDeCoを利用し、長期的な資産形成を検討する
- 年金の繰下げ受給を検討する
- 65歳以降も十分な収入があるなら、年金の受給開始を遅らせることで、将来の年金額を増やせる
- 繰下げ受給すれば、1年遅らせるごとに年金額が8.4%増加する
収入のバランスを考えて調整しよう
年金を満額受け取りつつ、働いて収入を確保するには、「給与」「働き方」「副業収入」などをうまく組み合わせることが大切です。月収50万円を超えない範囲で働きながら、老後の安定した生活を実現する方法を見つけましょう。
繰下げ受給と支給停止の関係
65歳以降も働く場合、「年金を繰下げたほうがいいのか?」と悩む人は多いでしょう。繰下げ受給とは、年金の受給開始を65歳から遅らせることで、年金額を増やす制度 です。しかし、在職老齢年金の支給停止とどう関係するのかを理解しないと、思わぬ損をしてしまうことがあります。
繰下げ受給の基本ルール
繰下げ受給を選ぶと、1カ月遅らせるごとに年金額が0.7%増加 し、最大75歳まで繰下げると 年金額が84%増える 仕組みになっています。
- 66歳開始 → 年金額 108.4%
- 70歳開始 → 年金額 142%
- 75歳開始 → 年金額 184%
「年金額が増えるならお得じゃないか!」と思うかもしれませんが、繰下げ受給と在職老齢年金の支給停止には直接的な関係はない ため、慎重に判断する必要があります。
繰下げ受給しても在職老齢年金の影響は受ける?
繰下げ受給を選んだからといって、「支給停止されるはずの年金が後から満額もらえる」わけではありません。在職老齢年金のルールでは、本来もらえるはずだった年金額が、給与との合計額によって減額される仕組み です。
例えば、65歳で本来の年金額が 月10万円 だった場合、
- 65歳で受給開始し、在職老齢年金で5万円支給停止された
- 70歳まで繰下げ受給したが、もともと支給停止された分は増額の対象にならない
つまり、「繰下げ受給すれば、支給停止された年金が後から取り戻せる」というわけではない のです。
繰下げ受給が向いている人・向いていない人
繰下げ受給を選ぶかどうかは、働き方や収入状況によって変わります。
繰下げ受給が向いている人
- 65歳以降も収入が十分あり、年金なしでも生活できる
- 長生きする可能性が高く、将来的に年金額を増やしたい
- 退職後に年金を増やして安定した生活を送りたい
繰下げ受給が向いていない人
- 65歳以降も働くが、給与が50万円を超えて年金の支給停止が発生する
- できるだけ早く年金を受け取って、働きながら収入を確保したい
- 長生きのリスクよりも、早めの資金確保を優先したい
年金の受け取りタイミングは慎重に決める
繰下げ受給は、年金額を増やせる魅力的な制度ですが、在職老齢年金の支給停止と組み合わせると、思ったほどお得にならないこともある ため、注意が必要です。自分の働き方や収入状況を考えながら、どのタイミングで年金を受け取るのがベストかを慎重に判断しましょう。
65歳以降のおすすめの働き方

パート・アルバイトで柔軟に働く
65歳以降も無理なく働きながら年金を満額受け取りたいなら、パート・アルバイト という選択肢があります。勤務時間や収入を調整しやすく、厚生年金に加入せずに働けば、在職老齢年金の支給停止を避けつつ収入を得ることが可能 です。
パート・アルバイトのメリット
パートやアルバイトには、以下のようなメリットがあります。
- 勤務時間を自由に調整できる
- 週2~3日や短時間勤務など、自分のペースで働ける
- 健康や体力を考慮しながら仕事を続けられる
- 厚生年金に加入しない働き方が可能
- 週20時間未満の勤務、または月収88,000円未満なら厚生年金に加入せずに働ける
- 在職老齢年金の影響を受けずに、年金を満額受け取れる
- 社会とのつながりを維持できる
- 仕事をすることで生活にメリハリが生まれ、社会参加の機会が増える
- コミュニケーションの場ができ、健康維持にもつながる
どんな職種が向いている?
シニア世代に人気のパート・アルバイトには、以下のような仕事があります。
- 接客・販売業
- スーパーやコンビニ、飲食店のスタッフ
- 品出しやレジ業務など、比較的簡単な業務が多い
- 清掃・施設管理
- 商業施設やオフィスビルの清掃スタッフ
- 公共施設の管理業務(受付・案内など)
- 軽作業・工場勤務
- シンプルな作業が多く、未経験でも始めやすい
- 倉庫作業、仕分け、梱包など
- 事務・データ入力
- 企業のバックオフィス業務や簡単な事務作業
- PCの基本操作ができれば対応可能
- シルバー人材センターの仕事
- 地域密着型の仕事が多く、無理なく働ける
- 公園管理、自治体の軽作業、送迎ドライバーなど
パート・アルバイトを選ぶ際の注意点
パートやアルバイトを選ぶ際には、以下の点に注意が必要です。
- 厚生年金の加入条件を満たさないか確認する
- 週20時間以上働くと、厚生年金に加入する可能性がある
- 「月収88,000円未満」に調整すれば年金減額を防げる
- 体力に無理のない仕事を選ぶ
- 立ち仕事や重労働は負担が大きいので、仕事内容を事前に確認する
- 自分の体調に合わせて、無理なく続けられる仕事を選ぶ
- 通勤距離や勤務条件をチェック
- 長時間の通勤は負担が大きくなるため、近場の仕事を選ぶ
- 交通費の支給条件も確認しておくと安心
パートやアルバイトは、働き方を柔軟に調整しやすく、年金を減らさずに収入を確保できる点が大きな魅力 です。自分のライフスタイルに合った働き方を見つけることが大切です。
フリーランス・自営業のメリット
65歳以降も働きながら年金を満額受け取りたい場合、フリーランスや自営業 という働き方が大きなメリットをもたらします。会社員やパートと違い、厚生年金に加入する必要がないため、在職老齢年金の支給停止の影響を受けない というのが最大のポイントです。さらに、働く時間や収入を自由に調整できるので、無理なく続けられるのも魅力です。
フリーランス・自営業のメリット
- 厚生年金に加入しなくてもOK
- フリーランスや個人事業主は、厚生年金ではなく国民年金に加入するため、給与がいくら増えても年金の減額対象にならない
- 収入が高くなっても、年金の支給停止を心配する必要がない
- 収入をコントロールしやすい
- 仕事の量を調整すれば、自分のペースで収入を得られる
- 体調やライフスタイルに合わせて、無理のない働き方が可能
- 好きな仕事を続けられる
- これまでの経験やスキルを活かして、やりがいのある仕事を選べる
- 定年がないので、自分が働きたいだけ働ける
- 経費を活用して節税ができる
- 事業にかかる費用(交通費、通信費、設備費など)を経費として計上できる
- 所得税や住民税の負担を抑えられる可能性がある
フリーランス・自営業で人気の仕事
フリーランスや自営業は、特に以下のような仕事が人気です。
- コンサルタント・講師業
- これまでのキャリアや経験を活かして、企業向けのアドバイスや研修を提供する
- 需要の高い分野(IT、経営、キャリア支援など)は高収入も狙える
- ライター・編集・翻訳
- インターネットや出版業界で、記事作成や編集の仕事をする
- 自宅でできるため、通勤の負担がない
- デザイン・クリエイティブ系
- グラフィックデザイン、動画編集、イラスト制作などのスキルがあれば、フリーで仕事を受注できる
- SNSやクラウドソーシングを活用すれば、未経験からでもスタート可能
- 農業・手作り商品の販売
- 小規模な農業や、手作り雑貨・アクセサリーを販売するなど、趣味を仕事にする人も増えている
- インターネットショップやフリーマーケットを活用すれば、低コストでビジネスを始められる
- シニア向けサービス
- 介護・シニア向けのサポート事業(送迎、生活支援など)は、同世代のニーズが高く、やりがいも大きい
- 地域のシルバー人材センターと連携して仕事をするのも一つの方法
フリーランス・自営業の注意点
フリーランスや自営業は自由度が高い一方で、いくつかのリスクや注意点もあります。
- 収入が不安定になりやすい
- 仕事を自分で確保する必要があるため、収入が毎月一定とは限らない
- クライアントを増やしたり、副業を組み合わせる工夫が必要
- 税金・確定申告が必要
- フリーランスや自営業は、自分で確定申告を行い、税金を納める必要がある
- 会計ソフトを活用したり、税理士に相談するとスムーズに対応できる
- 社会保険・退職金がない
- 会社員と違い、厚生年金や企業の健康保険に加入できないため、老後の資金計画が重要
- 個人で「国民年金基金」や「iDeCo(個人型確定拠出年金)」を活用すると、老後の備えになる
自分のペースで働ける自由な選択肢
フリーランスや自営業は、「年金を満額もらいながら、好きな仕事で収入を確保する」理想的な働き方の一つです。特に、経験やスキルを活かした仕事なら、無理なく続けられる上に、収入の上限も気にせず働ける のが大きな魅力です。自分に合った分野を見つけ、挑戦してみるのもよいでしょう。
再雇用・派遣社員で経験を活かす
65歳以降もこれまでのキャリアやスキルを活かして働きたいなら、再雇用制度や派遣社員として働く という選択肢があります。これらの働き方なら、定年後も安定した仕事を続けやすく、経験を活かしながら収入を得ることが可能です。ただし、年金との兼ね合いも考えながら、最適な働き方を選ぶことが重要です。
再雇用制度とは?
再雇用制度とは、定年退職した後も、同じ会社で働き続けることができる仕組み です。一般的に、60歳または65歳で定年を迎えると、正社員としての雇用契約は終了しますが、希望すれば嘱託社員や契約社員として雇用を延長できるケースが多くなっています。
再雇用制度の特徴
- これまでの職場で働けるため、新しい環境に適応する必要がない
- 仕事内容や業務内容が大きく変わらないため、スムーズに継続できる
- 給与は正社員時代より下がることが多いが、安定した収入を確保できる
- 企業によっては、社会保険や福利厚生が継続されることもある
再雇用制度を利用する場合、給与と年金の合計額が50万円を超えないように調整しないと、在職老齢年金の支給停止が発生する可能性があります。収入のバランスを考えながら、勤務時間や給与を調整することが大切です。
派遣社員として働くメリット
再雇用とは異なり、派遣社員として新たな企業で働く という選択肢もあります。派遣の仕事は、短期間の契約が多く、自由度が高いため、無理なく自分のペースで働くことができる のが魅力です。
派遣社員のメリット
- 自分のスキルや経験を活かした仕事を選べる
- 短期間の契約や週数日の勤務も可能で、働き方の自由度が高い
- 定年後でも働ける案件が増えており、シニア向けの仕事も豊富
- 派遣会社が仕事探しや契約交渉をサポートしてくれるため、未経験でも挑戦しやすい
派遣社員として働く場合、厚生年金の加入条件(週20時間以上勤務、月収88,000円以上など)を満たすと、在職老齢年金の影響を受ける可能性があります。そのため、勤務時間や給与の条件を調整しながら働く ことがポイントになります。
再雇用・派遣の仕事の選び方
再雇用や派遣社員として働く際には、次のような職種が人気です。
- 事務職・経理
- これまでの経験を活かして、企業のバックオフィス業務を担当
- 短時間勤務やリモートワークが可能な場合もあり、無理なく働ける
- 技術職・専門職
- エンジニア、建築・設計、製造業など、技術力が求められる仕事
- 専門知識を活かしながら、高時給で働ける場合が多い
- 教育・研修・講師業
- 企業向けの研修講師、大学・専門学校の講師など、知識を伝える仕事
- 自分の経験を活かして、後進を育てることができる
- 軽作業・清掃・警備
- 体を動かす仕事が得意な人に向いている
- シフト制や短時間勤務が可能なケースが多く、柔軟な働き方ができる
再雇用・派遣社員として働く際の注意点
再雇用や派遣社員として働く際には、以下の点に注意しましょう。
- 給与と年金の合計額を50万円以下に調整する
- 在職老齢年金の支給停止を避けるため、勤務時間や給与の上限を把握しておく
- 契約内容をしっかり確認する
- 再雇用契約の場合、雇用条件が正社員時代と異なることがある
- 派遣の場合、契約期間や更新の有無を事前に確認する
- 健康や体力を考慮して無理なく働く
- 長時間勤務や過度な負担のかかる仕事は避け、自分に合った働き方を選ぶ
再雇用や派遣社員として働くことで、これまでの経験を活かしながら収入を得ることが可能 です。自分のライフスタイルや年金とのバランスを考えながら、最適な働き方を選びましょう。
シルバー人材センターを活用する
65歳以降も無理なく働きたいなら、シルバー人材センター を活用するのも一つの選択肢です。シルバー人材センターは、高齢者が自分のペースで働ける仕事を紹介してくれる非営利団体 で、全国各地に拠点があります。
「年金を減らさずに働きたい」「短時間だけ働きたい」「地域に貢献できる仕事をしたい」などの希望に合った働き方を実現しやすいのが特徴です。
シルバー人材センターの仕組み
シルバー人材センターは、原則として65歳以上の人が登録できる 仕組みになっています。仕事の形態は「雇用契約」ではなく、請負契約や委任契約 になるため、厚生年金に加入する必要がなく、在職老齢年金の支給停止の対象にならない というメリットがあります。
働き方の特徴
- 短時間・短期間の仕事が多く、自分のペースで働ける
- 雇用契約ではないため、年金を満額受け取りながら働ける
- 地域密着型の仕事が中心で、社会貢献にもつながる
- 収入は多くないが、ちょっとした生活費の補填や生きがいづくりに最適
どんな仕事がある?
シルバー人材センターでは、主に以下のような仕事が紹介されています。
- 軽作業系
- 公園や道路の清掃・美化作業
- 植木の手入れや庭の手入れ
- 施設管理や建物の維持管理
- 事務・作業系
- 書類整理やデータ入力
- 宛名書き、筆耕(賞状や案内状の手書き)
- 図書館や公共施設の受付業務
- サービス業
- 送迎ドライバー(福祉施設やスクールバスなど)
- 家庭内の軽作業(電球交換、家具の修理など)
- 子どもの見守り(学童保育の補助など)
- 講師・指導系
- 絵画や書道などの文化教室の講師
- スポーツ指導(健康体操、ウォーキング教室など)
- パソコンやスマホの使い方指導
シルバー人材センターのメリット
シルバー人材センターを活用することで、以下のようなメリットがあります。
- 厚生年金に加入しなくても働ける
- 雇用契約ではないため、在職老齢年金の支給停止の影響を受けない
- 収入が増えても、年金を満額受け取ることが可能
- 無理なく働ける
- 短時間や週数日の勤務が多く、体力的な負担が少ない
- 長時間勤務の仕事が少ないため、自分のペースで続けられる
- 地域貢献につながる
- 公共施設や地域活動に関わる仕事が多く、社会とのつながりを感じられる
- 孤立しがちなシニア世代でも、人との交流が増える
登録の流れと注意点
シルバー人材センターを利用するには、まずは自分の住んでいる地域のセンターに登録 する必要があります。登録の流れは次のようになります。
- 最寄りのシルバー人材センターに問い合わせる
- 説明会や面談を受ける(センターによって異なる)
- 希望する仕事の種類を登録
- 仕事の紹介を受け、条件に合えば契約
- 実際に仕事を始める
ただし、次の点には注意が必要です。
- 仕事の種類や募集状況は地域によって異なる
- 人気の仕事はすぐに埋まることもあるため、早めに登録しておくのがベスト
- 収入はそれほど高くない
- シルバー人材センターの仕事は、基本的に生活費の足しや生きがいのための仕事 であり、高収入を得ることは難しい
- 希望する仕事が必ず見つかるとは限らない
- 仕事の数に限りがあるため、登録してもすぐに仕事が見つからない場合がある
シルバー人材センターは「無理なく働きたい人」に最適
シルバー人材センターは、無理のない範囲で働きながら年金を満額受け取りたい人にとって、最適な選択肢 です。「がっつり働くというより、ちょっとした収入がほしい」「地域や社会とのつながりを大切にしたい」と考えている人には、ぴったりの働き方と言えるでしょう。
65歳以降に働く際の注意点

健康管理と無理のない働き方
65歳以降も働き続けるには、健康を第一に考えた働き方を選ぶ ことが大切です。若い頃と同じように働き続けるのは難しくなりますが、無理のない範囲で働くことで、収入を得ながら健康維持にもつながる というメリットがあります。どのような点に注意すべきか、具体的に見ていきましょう。
体力や健康状態を考慮した働き方を選ぶ
年齢を重ねると、どうしても体力や持久力が低下してきます。仕事を選ぶ際には、次のようなポイントを意識すると、無理なく働き続けることができます。
- 長時間労働を避ける
- フルタイム勤務ではなく、週2〜3日、1日4〜6時間程度の短時間勤務を選ぶ
- 体力に自信があれば、徐々に勤務時間を増やしてもOK
- 立ち仕事・重労働を避ける
- 長時間の立ち仕事や重い荷物を持つ仕事は、身体に負担がかかるため注意が必要
- 事務作業や軽作業など、体に優しい仕事を選ぶ のがおすすめ
- 通勤負担の少ない仕事を選ぶ
- 長距離通勤は体力を消耗しやすいので、自宅から近い職場を選ぶ
- 在宅ワークやリモート勤務の仕事ができるなら、それも選択肢に
健康維持のために気をつけること
働きながら健康を維持するためには、日々の生活習慣も重要です。次のようなポイントを意識して、無理なく働き続けましょう。
- バランスの良い食事をとる
- 栄養バランスの取れた食事を心がけ、特にタンパク質やビタミンをしっかり摂る
- 外食が多くなる場合は、塩分や糖分の摂取に気をつける
- 適度な運動を取り入れる
- ウォーキングやストレッチを習慣にすることで、体力の低下を防ぐ
- デスクワーク中心の仕事なら、合間に立ち上がって軽く体を動かす
- 定期的な健康診断を受ける
- 体調の変化を見逃さないために、年に1回は健康診断を受ける
- 気になる症状があれば、早めに病院で診てもらう
ストレスを溜めない働き方を意識する
仕事を続ける上で、ストレス管理も重要です。ストレスが溜まりすぎると、体調不良や意欲低下につながる こともあります。
- 無理のない範囲で働く
- 仕事をしすぎると、体力的にも精神的にも負担が大きくなる
- 「このくらいなら無理なく続けられる」という範囲で働くことが大切
- 職場の環境をチェックする
- 人間関係のストレスを避けるため、職場の雰囲気や仕事の進め方を確認する
- もし合わないと感じたら、別の仕事を検討する柔軟さも必要
- 趣味やリラックスできる時間を確保する
- 仕事以外の時間も充実させることで、ストレスを発散しやすくなる
- 趣味の時間や家族・友人との交流を大切にする
健康第一で、長く働ける環境を選ぶ
65歳以降も働き続けるためには、体調管理をしながら、無理のないペースで仕事をすること が大切です。働き方次第では、収入を確保しながら健康を維持し、充実したシニアライフを送ることができます。
税金や社会保険の手続きを確認
65歳以降も働く場合、税金や社会保険の仕組みを正しく理解し、必要な手続きを済ませること が大切です。年金と給与の両方を受け取ると、所得が増えるため税金が発生したり、社会保険の加入条件が変わったりします。「思ったより手取りが少ない…」と後悔しないためにも、事前に確認しておきましょう。
65歳以上の税金のポイント
65歳以降に働くと、年金と給与の両方が所得として計算されるため、所得税や住民税の負担が発生します。ただし、税負担を軽減する制度もあるため、上手に活用しましょう。
- 公的年金等控除が適用される
- 65歳以上の年金収入には「公的年金等控除」が適用されるため、一定額までは税金がかからない
- 例えば、年金収入が 110万円以下なら、全額が控除対象 となり、課税されない
- 給与所得控除も適用される
- 給与収入には「給与所得控除」が適用され、課税対象額が減る
- 例えば、年収162.5万円以下の場合、最低55万円が控除される
- 年金収入が400万円以下なら確定申告不要
- 年金収入が 400万円以下 で、かつ給与以外の所得が20万円以下なら、確定申告は不要
- ただし、会社員として働く場合は年末調整があるため、給与と年金の合計額によって申告が必要になることも
社会保険の手続きとポイント
65歳以降の働き方によっては、社会保険の加入条件が変わる ため、注意が必要です。特に「健康保険」と「厚生年金保険」の加入条件を確認しておきましょう。
- 健康保険の選択肢を確認する
- 会社員として働く場合、勤務時間や収入によっては企業の健康保険に加入する必要がある
- もし厚生年金に加入しない働き方を選んだ場合は、国民健康保険に加入することになる
- 配偶者が会社の健康保険に加入している場合、「扶養」として加入できるケースもある
- 厚生年金に加入するかどうかを確認する
- 週20時間以上働き、月収88,000円以上になると、厚生年金に加入することになる
- 厚生年金に加入すると、年金の支給停止の対象となる可能性がある ため、給与の上限に注意
- 介護保険料の負担も考慮する
- 65歳以上は介護保険料の支払いが発生するため、年金や給与から天引きされることがある
- 住んでいる自治体によって保険料が異なるため、事前に確認しておくと安心
税金と社会保険の負担を抑える工夫
税金や社会保険料を適切にコントロールすることで、手取り額を増やすことができます。
- 年収の上限を意識して働く
- 在職老齢年金の支給停止を避けるため、給与と年金の合計額が 月50万円以下 になるように調整する
- 配偶者の扶養に入る場合は、収入が 130万円以下 になるように調整すると社会保険の負担を抑えられる
- 税金控除を活用する
- 医療費控除や扶養控除 などを活用し、所得税の負担を軽減する
- ふるさと納税を利用すれば、住民税の負担を減らすことも可能
- 確定申告を忘れずに行う
- 年金や給与以外の収入がある場合は、確定申告をして適切に税金を納める
- 還付金を受け取れる場合もあるので、申告漏れがないようにする
事前に準備して、安心して働こう
65歳以降も働く場合、税金や社会保険の仕組みを理解し、手続きの準備をしておくことが重要 です。事前に確認しておけば、「働いたのに思ったより手取りが少ない…」という事態を防ぐことができます。自分の働き方に合わせて、最適な手続きを進めましょう。
生活スタイルに合った職場選び
65歳以降に働く際は、無理なく続けられる職場を選ぶこと が大切です。仕事の内容や勤務時間だけでなく、自分の健康や家族との時間、趣味などのバランスを考慮することで、充実した働き方ができます。「とにかく収入を増やしたい」という視点だけでなく、「長く続けられる環境かどうか」も重視して職場を選びましょう。
どんな働き方が合っているかを考える
まずは、自分のライフスタイルに合わせた働き方を考えましょう。
- 体力に自信があるなら、フルタイム勤務も可能
- これまでの経験を活かして、企業で再雇用や派遣社員として働く
- 収入をしっかり確保しながら、老後資金を増やす
- 健康や趣味とのバランスを重視するなら、パートやアルバイト
- 週2~3日、1日4~6時間程度の勤務なら、無理なく続けられる
- 年金を満額受けながら、適度な収入を確保できる
- 自分のペースで働きたいなら、フリーランスや自営業
- これまでのスキルや経験を活かして、在宅でできる仕事を選ぶ
- 収入をコントロールしながら、厚生年金に加入しない形で働ける
- 社会とのつながりを大切にするなら、シルバー人材センター
- 地域密着型の仕事が多く、短時間勤務で社会貢献もできる
- 体力的な負担が少なく、無理のない働き方が可能
職場環境をチェックするポイント
長く働き続けるためには、職場の環境が自分に合っているかどうか も重要です。次のポイントをチェックしておきましょう。
- 勤務時間やシフトの柔軟性
- 「週何日・何時間働けるか」を明確にして、自分のペースで働けるか確認する
- シフト制や短時間勤務が可能な職場なら、無理なく続けられる
- 通勤の負担は少ないか
- 自宅から通いやすい職場を選ぶことで、体力の消耗を抑えられる
- できれば通勤時間が30分以内の職場 を選ぶと、ストレスを減らせる
- 職場の雰囲気や人間関係
- 同世代が多い職場なら、働きやすさが増す
- 面接時に職場の雰囲気を確認し、働きやすい環境かどうかを見極める
- 仕事内容が無理なくできるものか
- 長時間の立ち仕事や肉体労働が多いと、継続が難しくなる
- 事務や軽作業など、年齢を重ねても負担の少ない仕事を選ぶ
無理なく続けるための職場選びのコツ
- 試しに短期間働いてみる
- まずは短期の仕事を試してみて、自分に合うかどうか判断する
- 合わなければ、別の職場を探す柔軟性を持つ
- 仕事と生活のバランスを意識する
- 仕事だけに集中しすぎず、趣味や家族との時間も大切にする
- 週2~3日の勤務なら、無理なく生活とのバランスを保てる
- 「収入」と「働きやすさ」のバランスを考える
- 高収入の仕事を選ぶと、年金の支給停止が発生する可能性がある
- 無理に収入を増やすよりも、長く続けられる仕事を選ぶことが大切
長く働ける環境を選ぶことが大切
65歳以降の働き方は、「とにかく稼ぐ」よりも、「健康的に、無理なく長く働ける職場を選ぶ」ことが重要です。自分の生活スタイルや健康状態を考えながら、最適な職場を見つけていきましょう。
まとめ:65歳以降も満額の年金を受け取りながら働くために

記事のポイント
- 厚生年金に加入しない働き方を選べば、年金の減額を防げる
- 週20時間未満・月収88,000円未満のパート・アルバイトなら厚生年金の対象外になる
- 自営業・フリーランスなら収入に関係なく年金を満額受け取れる
- シルバー人材センターの仕事は厚生年金に加入せずに働ける
- 給与と年金の合計額が50万円以下なら年金は減額されない
- 在職定時改定により、厚生年金に加入しても毎年年金が増える仕組みがある
- 年金の繰下げ受給は増額されるが、支給停止分は後から取り戻せない
- 収入をコントロールしながら副業や投資で補うのも一つの方法
- 再雇用や派遣は経験を活かせるが、給与調整が必要になる場合がある
- 健康を第一に考え、無理のない働き方を選ぶことが重要
総括
65歳以降も年金を満額受け取りながら働くには、「厚生年金に加入しない働き方を選ぶ」「給与と年金の合計額を50万円以下に抑える」ことがポイントになります。週20時間未満・月収88,000円未満のパート・アルバイトなら厚生年金の対象外となり、年金の減額を防ぐことができます。また、自営業やフリーランスなら厚生年金に加入せず、どれだけ収入を得ても年金が減ることはありません。
一方で、厚生年金に加入する場合は、在職老齢年金制度によって一定額を超えると支給が減額される仕組みです。しかし、在職定時改定を活用すれば、働き続けることで将来の年金額を増やせるメリットもあります。自分の収入やライフスタイルに合わせた働き方を選ぶことが重要です。
年金を減らさずに働くためには、働き方の選択肢を理解し、健康と収入のバランスを考えることが大切です。無理なく続けられる仕事を見つけ、安定したシニアライフを送りましょう。